四代目店主のブログ

2024年6月2日

シロアリ被害にあった畳の入れ替え事例【岐阜市矢島町の古民家】



シロアリ被害発見から専門家による駆除・消毒作業の重要性

 今回は岐阜市矢島町にお住まいのお客様からご依頼を賜り、畳の入れ替えと襖の張替え工事を行いました。

 最初にお見積りでお伺いした際、お部屋を確認させていただきましたところ、あまり使用されていないスペースにタンスや棚が置かれていました。

その一部をずらしてみると、畳に穴が空いているのが発見されました。当店では経験則からすぐにシロアリの被害と判断しました。シロアリは地中を移動しながら食害を広げていくため、被害は見つかった穴の周辺だけにとどまらない可能性が高いのです。このような場合、単に傷んだ畳を新しく張り替えるだけでは根本的な解決にはなりません。

そこで当店では、まずシロアリの専門業者に現地調査をお願いし、的確な駆除と消毒作業を行っていただくことをお客様におすすめしています。シロアリ被害を放置してしまうと、やがてまた新しい畳を食い荒らされてしまう恐れがあるためです。お客様にシロアリ業者をご存知なかった場合は、当店から確かな業者を手配させていただきますので、ご安心ください。


お客様のご要望とお選びいただいた高品質な畳表「しらべ」

「しらべ」

 シロアリ駆除と消毒が完了した後に、畳の張替え工事に取り掛かることになります。今回お客様には納得品質の当店自慢の畳表「しらべ」をお選びいただきました。

「しらべ」には長くきれいで上質ないぐさが使用されており、目の詰まり具合やモコモコとした肌触りの良さが魅力です。

他の畳表と比べても一目でその質の高さがおわかりいただけると思います。

丈夫で長持ちする上質な畳表をお探しのお客様に自信を持っておすすめできる商品です。


大工さんの手際の良さが窺える数寄屋建築の古民家

 お客様のお住まいは立派な数寄屋建築の古民家でした。しかし、建物の年数が経っているにもかかわらず、部屋の狂いや歪みがほとんどなく、当時の大工職人さんの手際の良さが窺えました。

お客様からお聞きした話では、ご主人が生まれる前に建てられたという歴史ある建物だそうです。このように大切に手入れされてきた建物で、当店の技術を活かせることを嬉しく思います。


黒縁の畳縁で引き締まった凛とした空間に生まれ変わりました

 施工に際しては、周りの部屋が純綿の黒縁の畳縁を使用されていたため、それに合わせて今回のお部屋も同じ黒縁を使わせていただきました。

 こうした伝統的な作りの数寄屋建築には、やはり昔ながらの黒縁の畳縁が合い、凛とした落ち着いた空間を作り出すことができました。お施工後、お客様から「うわー、やっぱり新しいのは気持ちが良いね!」と喜んでいただけて何よりでした。


カビ対策を含めたアフターフォローで安心のお手入れをアドバイス

 最後になりましたが、お客様に畳のお手入れ方法をしっかりとご説明させていただきました。

特にシロアリ被害のあった箇所は、風通しが悪く湿気がこもりがちです。

そうした環境下では新しい畳の表面にカビが発生しやすくなるため、カビが生えた際には「エタノール」を吹きかけて除去したり、梅雨時期には除湿機やエアコンで湿度を下げるなどの対策が必要不可欠です。

 今回のご依頼を通じて、お客様に安心してお使いいただけるよう、責任を持ってしっかりとフォローさせていただきました。


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